山口市で相次ぐサルの襲撃、単独ではなく複数か

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山口で、住民がサルに襲われる被害が相次いでいる/Google

山口で、住民がサルに襲われる被害が相次いでいる/Google

(CNN) 山口市でここ数週間、野生のサルが住民を襲う事案が相次ぎ、住民に数十人の負傷者が出ている。サルが民家の窓から侵入したり、背後から人をたたいたりする例も報告されている。

当初、当局者は凶暴なサル1匹の仕業だと報告していたが、当局はその後の説明で、1匹か複数匹かは確認できないとの見方を示した。

確認された襲撃の件数は1週間足らずで倍以上に増加。山口県自然保護課の当局者によると、被害者は幼児から高齢者まで多岐にわたる。

山口市役所の当局者によると、襲撃された人は手脚を引っかかれたり、首や腹部に噛(か)みつかれたりしたが、重傷者は出ていない。

最近ではサルが人の脚にしがみつき、その人が払いのけようとしたところ噛まれた、あるいは後ろから飛びかかられたという例もある。

当初の襲撃では、開いた窓や引き戸からサル少なくとも1匹が民家や学校に侵入するケースが多かった。だが、現在は住民に対し入り口を閉めておくよう指示が出ており、屋外で襲われる人が増えているという。

野生動物管理を専門とする神戸大学の清野未恵子准教授は、ニホンザルは江戸時代から人間と共存してきたと指摘。日本は山が非常に多く、地域社会とサルの生息する山との距離が近いため、サルが村や町に入ってくるのは簡単だと説明する。

また、サルは集団で生活するが、若いオスは群れを離れて一定期間単独で過ごすことも多いため、襲撃に関与したサルはオスの個体である可能性が高いとの見方も示した。

山口市の当局者によると、そうした襲撃はまれ。今回のケースは非常に異例で、サルが都市部に進出してこれほど多くの人を襲ったことはこれまでなかった。

ただし清野氏によると、この種の人間とサルの衝突は増えており、研究では保護活動によるサルの個体数の回復や生息地の減少といった要因が指摘されているという。

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