パキスタン洪水、即刻支援が必要な子どもは340人万人 ユニセフ
イスラマバード(CNN) 洪水で甚大な被害を受けたパキスタンで、340万人の子どもたちが命を救うための支援をただちに必要としていることが分かった。
国連児童基金(ユニセフ)パキスタン事務所のアブドゥラ・ファディル代表がこのほど、甚大な被害に見舞われた南部シンド州を訪問した。同氏によると、洪水の影響を受けた子どもは計1600万人に上る。
パキスタンの緊急事態対応当局の最新情報では、6月半ば以降の洪水による死者は、子ども552人を含む計1545人に達している。
被害の全容がまだ把握されていないことや、デング熱など伝染病も報告されていることから、当局者らは死者が今後さらに増えるとの見方を示す。
シンド州の保健相は、大量の水につかったままの地域で蚊が発生し、デング熱を媒介する「緊急事態」が起きていると警告した。
ファディル氏は被災地の状況について、栄養不良の子どもたちが下痢、マラリア、デング熱などの病気やつらい皮膚炎と闘い、「自分たちが招いたわけではない気候災害の代償を払わされている」と述べた。
また、幼い子どもたちが飲み水も食料もない野外生活を強いられ、洪水関連のさまざまな危険にさらされ、母親が過労や貧血、栄養不良で授乳できないケースも多いと指摘。数千の学校や水道システム、医療施設など、必要不可欠なインフラが損壊、破損したと報告した。