「フィオナ」がカナダ東岸を直撃、大規模停電や家屋倒壊の被害

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損傷した電線を修復する作業員=24日、カナダ・ノバスコシア州/Darren Calabrese/The Canadian Press/AP

損傷した電線を修復する作業員=24日、カナダ・ノバスコシア州/Darren Calabrese/The Canadian Press/AP

(CNN) カリブ海で大きな被害を出したハリケーン「フィオナ」が強い勢力を保ったまま温帯低気圧となってカナダ東部の大西洋岸を直撃し、暴風や高潮で大きな被害が出た。

フィオナは24日未明、南東部ノバスコシア州に上陸。同州で午前中に最大瞬間風速約49.7メートルを記録した。米国立ハリケーンセンターによると、24日夜の時点で最大風速約30メートルと、ゆっくり勢力を弱めているが、カナダ当局は危険な状態がまだ続くと警告している。

州都ハリファックスではアパートの屋根が崩落し、約100人が避難した。市長は「息をのむ規模の嵐だ」と述べた。

東部ニューファンドランド・ラブラドール州のニューファンドランド島南西端に位置する町チャンネルポルトーバスクからの写真には、海岸の家屋が倒壊し、一部の建物が海に落下した様子が写っている。州当局は電気火災や家屋の浸水、流失などが起きているとして、町に緊急事態宣言を出した。

地元ジャーナリストによると、被害の規模は2003年にカナダ東岸を襲ったハリケーン「フアン」をはるかに上回っている。

カナダ警察によると、町内では24日午後、倒壊した家屋から女性1人が救出され、病院へ運ばれた。容体は明らかでない。

トルドー首相は同日午後の記者会見で、被害状況の調査を進めながら被災地への支援を開始したと述べた。軍要員も現地に派遣され、被害の調査やがれきの片付けを手伝うという。

24日夜の時点で大西洋岸の50万世帯近くが停電している。ノバスコシア州のヒューストン首相は、州内で道路が流失し、樹木や送電塔が倒れるなど「衝撃的」な被害が出ていると述べ、停電の復旧が最優先課題のひとつだと述べた。

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