キューバで同性婚合法化、国民投票で圧倒的多数の賛成
ハバナ(CNN) カリブ海の社会主義国キューバで25日、同性婚の合法化を含む家族法改正が国民投票にかけられ、圧倒的多数の賛成で承認された。
選挙管理当局が26日に発表したところによると、投票率は74.1%。同日午前9時に94%の開票が終わった時点で、賛成が393万6790票、反対が195万90票と大きな差がついた。
新法は女性や子ども、高齢者の保護を強化し、性的少数者のカップルによる結婚や養子縁組を認める内容。
キューバではこの数十年間、性的少数者が迫害を受けてきた。革命でカストロ政権が成立した後、1960年代初めには同性愛者が反体制派とともに強制労働施設へ送られた。79年には同性愛が合法化されたものの、差別はその後も続いた。
ラウル・カストロ元国家評議会議長の長女マリエラ・カストロ氏は国立性教育センターを通し、同性愛者やトランスジェンダーの権利拡大を主張してきた。しかし政府内外でこれに抵抗する声も根強かった。
同性婚の合法化は2018年の憲法改正案にも盛り込まれたが、反対勢力の影響で国民投票の投票率が下がるとの懸念から削除されていた。
政府は今回の住民投票に先立ち、国営メディアを通して新たな家族法への支持を呼び掛けるキャンペーンを展開。新法は同国の革命体制が時代に順応できることを示す証拠になると主張していた。