兵士のため一般ロシア人が靴や防弾ベストを購入、政府は供給問題の解決目指す
(CNN) ロシアの市民がクラウドファンディングを通じて資金を集め、ウクライナに派遣された兵士らの装備の費用に充てている。戦場が冬を迎える中、兵士らからは基本的な装備が不足しているとの不満の声が上がる。
こうした声を受け、プーチン大統領やロシアの当局者らは新たに動員された部隊への供給に関する問題について、サプライチェーン(供給網)の見直しなどにより克服されつつあると主張している。一方で不満を口にする兵士らへの圧力も強化。ウクライナへの侵攻には愛国的な大義があるとの見方を一段と強め、ほとんどロシアの存亡にかかわる問題と位置づける姿勢にも拍車がかかっている。
プーチン氏は21日、国防省幹部らとの会談で部分的動員に関するいくつかの問題が露呈していることを認め、早急に対処するべきとの見解を示した。大きな批判を浴びた部分的動員から2カ月後の先月末、プーチン氏は兵士らの家族とクレムリン(ロシア大統領府)で面会したが、参加者は動員に擁護的な人々に絞られていた。
駅で駐屯地への出発前に整列するロシアの徴集兵=11月ロシア・シベリアのオムスク/Alexey Malgavko/Reuters
現在ロシア並びにウクライナ東部ドネツク州の一部を実効支配する自称「ドネツク人民共和国(DPR)」では、兵士らのための資金集めが行われている。靴下や冬物の衣料、寝袋、防弾ベストの供給に充てる目的で、これまで300万ルーブル(約580万円)が集まった。