レオパルト、ウクライナでの実戦投入には2〜3カ月必要
(CNN) ポルトガルのクラビニョ外相は25日、ドイツが一転してウクライナへの提供に踏み切った主力戦車「レオパルト2」の全面的な作戦投入が可能になるまでは少なくとも2〜3カ月要するだろうとの見通しを示した。
ポルトガルのテレビ局「SIC」の番組で述べた。最初にウクライナ人乗員の訓練が必要とし、同戦車は技術的に最先端の兵器であるためこれには数週間かかるだろうと指摘。「この後、同盟国と共に対処が欠かせない後方支援上の課題を解決しなければならない」とした。
レオパルト2を計37両保持するポルトガルもウクライナへの同戦車の引き渡しや乗員の訓練提供などをこれまで示唆。クラビニョ外相はただ、送り込む台数には触れなかった。
一方、ドイツ国防省は26日までに、同国が保有する主力戦車「レオパルト2」は現在、計320両と公表した。実戦配備に適切な状態にある数については触れなかった。
報道官によると、保持しているのは同戦車のA5、A6にA7の各型式で、運用状態は様々な段階にあり、修理中だったり、配備の準備中だったりしているとCNNの取材に説明した。旧式であるレオパルト1の各型式とレオパルト2のA4型はもはや持っていないとした。
ドイツの兵器製造企業「ラインメタル」は先週、同社が保管しているレオパルト戦車は計139両と公表。うち今年の春に供与可能なのはレオパルト2の29両のみとした。この台数は戦車交換方式の一環として名目上、第三国向けが約束された分とした。
これ以外の台数は長期間での修理や改修などが必要と述べた。同社の報道担当者はCNNの取材に、保持しているレオパルト1の88両のうち、少数は約9カ月で、他は1年内に届けられるとした。
別の兵器製造企業「FFG」によると、手元にあるレオパルト戦車は99両だが、いずれもレオパルト1の各型式となっている。
戦車は配備や修理の段階にあったとしても、弾薬や補充部品の供給も可能なことが必要条件となっている。