15歳少年の失踪に国中が注目、遺体発見も新たな疑問噴出 中国
(CNN) 15歳の胡鑫宇さんが中国南部江西省にある寄宿学校から昨年10月に失踪して以降、同国のインターネットはその話題で持ちきりとなった。
胡さんの行方を巡っては様々な疑問や臆測が浮上し、警察は徹底した捜索を繰り返した。今月には地元住民数千人が参加する大規模捜査も行われた。
そして失踪から100日以上が経過した29日、地元警察は胡さんの遺体が寄宿学校近くの森で見つかったと発表した。
一般市民が26日に発見した遺体は、失踪時の胡さんと同じ衣服を身に着けていた。警察は現場に遺族や弁護士を呼び寄せた。
その後のDNA鑑定で遺体は胡さんであることが判明したと、地元警察は声明で述べた。遺体の近くで見つかったボイスレコーダー1つが、分析に回されているという。
しかし事件は収束するどころか、遺体発見を受けて死を巡る状況について新たな疑問が噴出する結果となっている。
中国大手SNS微博(ウェイボー)では30日、胡さんの死がトレンドのトップに浮上。関連する投稿の閲覧回数は数億回に達した。
多くのコメントは、大規模な捜索にもかかわらず警察が学校から極めて近い場所にあった遺体を発見できなかった点に疑問を呈している。捜索では警察犬やドローン(無人機)、赤外線画像装置も用いられていた。
国営のラジオ放送局によると、遺体が見つかった森は学校から徒歩5分のところにある。学校の構内とは高さ2メートルほどの壁で隔てられている。
検視解剖は終了しているが、結果は公表されていない。国営のニュースサイト、澎湃新聞が伝えた。