ウクライナの遺跡・文化財の被害は3400億円 ユネスコ推計
(CNN) ロシアによるウクライナ侵攻によって、ウクライナの遺跡や文化財が被った被害額は推計で26億ドル(約3400億円)に上ることがわかった。ユネスコ(国連教育科学文化機関)が最近公表された報告書の中で明らかにした。
この報告書は2022年2月24日から23年2月24日の1年間を対象とし、ウクライナ政府と世界銀行、欧州委員会、国連が共同で評価を行った。
ユネスコは報告書の文化や観光に関する部分を担当した。
ユネスコは報告書の中で、今年2月24日時点で、文化や観光に関連した被害額について推計26億ドルに上ると明らかにした。
そのうちの約17億ドルは、文化的、社会的な価値が認められる歴史的な都市や建物、史跡など。6億5000万ドルが観光施設、1億4300万ドルが移動可能な文化財やコレクション、保管場所など。1億5000万ドルが文化や創造産業のための建物やワークショップ、アトリエなど。
最も被害が出たのはハルキウ州で被害が出た文化財の30%を占めた。
ユネスコによれば、観光や芸術、スポーツ、娯楽、レクリエーション、文化教育、創造産業、文化産業で失われた収入は推計で152億ドルに上る。