国際刑事裁判所が指名手配のスーダン元閣僚、刑務所から解放

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市民行政会議の参加者に向けて演説するアフマド・ハルーン容疑者=2011年8月23日、スーダン・南コルドファン州カドグリ/Mohamed Nureldin Abdallah/Reuters/File

市民行政会議の参加者に向けて演説するアフマド・ハルーン容疑者=2011年8月23日、スーダン・南コルドファン州カドグリ/Mohamed Nureldin Abdallah/Reuters/File

(CNN) 国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪や人道に対する罪で指名手配しているスーダンの元閣僚アフマド・ハルーン容疑者が、首都ハルツームの刑務所から解放された。

スーダン与党、国民会議党の党首だったハルーン容疑者は、当時のバシル大統領を失脚させた民主化運動と軍事クーデターの後、2019年に逮捕された数十人の高官の中の1人だった。

ハルーン容疑者は内相や人道担当相を務めていた2000年代初め、スーダンのダルフールで殺人、強姦(ごうかん)、拷問、民間人襲撃、器物破損など40件以上の犯罪にかかわったとして、ICCで戦争犯罪や人道に対する罪に問われている。

スーダンは12日前、国軍と準軍事組織の戦闘が発生して混乱状態に陥っている。

同国保健省によれば、これまでに少なくとも512人が死亡し、4193人以上が負傷。首都ハルツームは一部が戦場と化している。

地元当局によれば、戦闘が続く中で数万人が同国を脱出し、少なくとも1万194人が国境を越えてエジプトへ、2万人はチャドへ避難した。

ハルーン容疑者は25日にSNSで拡散した音声メッセージの中で、ハルツームの刑務所が23日に混乱状態に陥り、自身と元高官多数が同刑務所を離れたと説明した。

警察関係者がCNNに語ったところによると、食料や水が不足して受刑者がこの刑務所の敷地内で車2台を燃やす暴動を起こし、当局が受刑者を解放した。

自分たちは看守と軍の助けを借りて刑務所を離れ、安全な場所に移動したとハルーン容疑者は主張。状況が平常に戻れば自ら出頭するとしている。

未確認の報道によれば、刑務所から解放された受刑者の中にはスーダンのバシル元大統領が含まれるとの情報もある。

しかしスーダン警察の広報などがCNNに語ったところでは、バシル元大統領はハルツーム西部のオムドゥルマンにあるスーダン軍の病院で拘束されているという。

関係者によれば、バシル元大統領は1年前、健康問題のため専門病院に移された。

CNNの電話取材に応じた警察広報は24日、バシル元大統領について「今も病院にいる。きのう受刑者が解放される前に、刑務所から避難した」と説明した。

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