中国で拘束の70代米国人、スパイ罪で終身刑に
香港(CNN) 中国・蘇州で2021年に拘束された米国人男性が15日、スパイ罪で有罪判決を受け、終身刑を言い渡された。
蘇州の中級人民法院(地裁に相当)がSNS上に短い声明を投稿した。
それによると、米国籍と香港永住権を持つ梁成運氏(78)は21年5月、国家安全当局に拘束され、50万人民元(約980万円)相当の個人資産を押収された。詳細な容疑への言及はない。
中国当局や国営メディアはこれまで、梁氏の拘束や裁判手続きに関する情報を公表していなかった。
中国では国家の安全にかかわる刑事裁判が通常非公開とされ、有罪率は約99%に上る。
在北京の米大使館は15日、米市民がスパイ罪で刑を言い渡されたことを把握していると述べた。
米国務省の報道官はプライバシーへの配慮を理由に詳細を語らなかったが、外国で拘束された米市民への支援姿勢を改めて強調した。
中国は最近、外国人のスパイ行為に対する締め付けを強めている。3月には日本の製薬大手アステラス製薬の社員が、反スパイ法違反の容疑で拘束された。
スパイ行為の定義を拡大した同法の改正案は先月可決され、7月1日に施行される。