ロシアが軍縮条約から脱退、軍備管理の空白「埋める必要」 大統領報道官
(CNN) 通常兵器の保有上限を定めた欧州通常戦力(CFE)条約の破棄を受けて、ロシア大統領府のペスコフ報道は、条約の破棄が直接的な提供を及ぼすことはないものの、軍備管理の領域に「大きな空白」があり、これを埋める必要があると述べた。
ロシアのプーチン大統領は29日、CEFを破棄する関連法案に署名した。
ペスコフ氏は記者会見で、CEF破棄の決定について、すでに実質的に機能していなかったため、直接的な影響はないだろうとの見方を示した。
ペスコフ氏は、ロシア側が状況を分かりやすくしたとし、「軍備管理と戦略的安定性の分野で大きな空白が生じている。この状況を規制するための国際法の新たな行為で空白を喫緊に埋める必要がある」と述べた。
ロシアは2007年にCEFについて一方的に履行を停止していた。
1990年に調印されたCEFは欧州の通常兵力を規制するもので、戦車や装甲戦闘車両、大砲、戦闘用航空機、攻撃ヘリコプターの配備を全面的に制限することで、大規模な攻勢を抑止することを目的としていた。