ウクライナ南部のダム決壊洪水、「来週完全に水引く」 親ロシア派州政府
(CNN) ウクライナ南部ヘルソン州ノバカホウカのダム決壊で起こった洪水について、ロシアが支援する州政府トップのアンドレイ・アレクセンコ氏は14日、水は6月20日までに完全に引くと予想されるとの見通しを示した。
6日に起こったダム決壊では大量の水がドニプロ川に流入し、両岸の町や村で洪水が発生した。
アレクセンコ氏は「今日現在、オレシキと同地区では低地にのみ水が残っており、水深は最大1.6メートルだ。物資の供給は通常通りになり、食料を積んだ車両は入ることができた」とSNS「テレグラム」で述べた。オレシキはノバカホウカの約70キロ西に位置する。
ロシアが任命したヘルソン州のサルド知事は13日、ノバカホウカの水位は5メートルと変わらない、と述べた。
昨年のウクライナ軍の反攻後、ヘルソン州ではウクライナがドニプロ川西岸とヘルソン市を支配しており、一方でロシア軍が東岸に残りより広い範囲を支配している。
ウクライナのクリメンコ内相は14日、市民が「可能な限り早く通常の平和で安全な暮らし」に戻れるよう「あらゆる措置」を取っていると説明。「今日から33のグループがヘルソン州で作業している。66台のモーター駆動のポンプを使って地下や通りから水をくみ出している」とテレグラムに投稿した。浸水した変電所も調査しているという。
クリメンコ氏によると、同州のウクライナ支配地域では3000人以上が警察に住宅の浸水を届け出た。また、ウクライナ支配地域とミコライウ州から3761人が避難している。