秘密の場所の倉庫は兵器再生工場、戦車蘇らせ ウクライナ
同責任者は、倉庫での作業で最大の課題の1つは部品の入手と認めた。例え小さな部品でも手元になければ問題が生じると明かした。
ウクライナ軍と協力してこれらの部品調達を図っているが、不可能なら自分たちでつくり出しているとも話した。時間がかかり色々な手間も要する作業としたが、最終的には活路を見い出したとも誇った。
修理可能となった車両は30種以上とし、欧米製のものも含まれるとした。「詳しくは言えないけど」ともすぐにつけ加えた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は最近、長らく予想されていた領土奪還のための反転攻勢が始まったことを宣言した。CNNが取材した時期に、倉庫では十数台の車両の修理などを手がけているが、ほかの時期と比べれば忙しさは大幅に減じたという。
倉庫で働く人々は反攻に踏み切る前の「嵐の前の静けさ」を予感していた。
倉庫の入り口には前線への復帰を次に控える装甲車両の姿があった。ロシア軍の主力戦車「T72ーB3M」だった。ほとんど新品に見えた。
指図でエンジンがかけられると倉庫内に排気ガスが満ちた。力強い駆動の音響に倉庫内の作業が止まり、働く人々の視線がこの戦車に集まった。責任者は「戦線に送り出す準備が出来た」と言い切った。