タイタニック潜水艇捜索、米時間22日朝が重要な目安 酸素残量で
(CNN) 豪華客船タイタニック号の沈没現場に5人を乗せて向かった潜水艇が消息不明となった問題で、米沿岸警備隊などが米東部時間の22日朝(日本時間同日夕)を潜水艇を見つけるための重要な時間帯の目安にしていることがわかった。
潜水艇が備えている96時間分の緊急事態用酸素が底をつく可能性を踏まえているとみられる。潜水艇は18日に潜水を開始してから約1時間45分後に行方を絶っていた。タイタニック号の残骸がある現場は水深約1万2500フィート(約3810メートル)となっている。
一方、潜水艦の艦長を務めたこともある米海軍退役大佐のデビッド・マルケ氏は艇内にいる5人が遭遇している状況について、のどが渇き、空腹を覚えているだろうと推測。ただ、水が飲めないからといって死ぬことはおそらくないとも指摘した。
CNNの取材に、「存命なら、彼らは非常な不快感に襲われているだろう」と想像した。
米海軍退役大佐のデビッド・マルケ氏/CNN
潜水艇の周りの海水は凍りつくように冷たいだろうし、あるいはわずかに氷点下ともなっているだろうと予想。「息を吐き出せば、白くなる。艇内の装備品の内部には霜が出来ているだろう」とし、彼らは体温を保つため全員が体を寄せ合っているだろうと述べた。「艇内の酸素は減り続け、息を吐けば二酸化炭素が出る」とも続けた。
同氏によると、潜水艇の二酸化炭素の吸収能力には限界があるともし、艇内に流れる量が多くなれば頭痛、錯乱や吐き気につながる恐れもあるとした。
「酸素、二酸化炭素に凍るような寒さ。救助隊に捜索の時間を与えるため5人はこれらに出来る限り長く耐えなければならない」と話した。