反攻の戦果には「時間要する」と忍耐促す、ウクライナ首相
(CNN) ウクライナのシュミハリ首相は24日までに、同国が着手したロシアへの反転攻勢に触れ、進撃などを図るには「時間を要するだろう」としながらも、反攻が戦果を生み出すことへの楽観的な見通しを示した。
英ロンドンで最近開かれたウクライナ復興支援会議で述べた。ただ、反攻の成果が出てくるまでの忍耐をウクライナ国民に求めた。
ウクライナ国営の通信社「ウクルインフォルム」によると、首相は「我々は兵士の命を重くみており、ロシア軍がしているように人命を軽視し、兵士を愚かにも砲火の下にさらすようなことはしない」などと説明。
兵士全員を大事にし、前進する方途を講じているとし、「時間がかかるだろうが前へ進むつもりだし、反攻で進んでいる」と強調。「我々全員が忍耐強くあらねばならない。結果は得られるだろう」と続けた。
反攻についてはウクライナのゼレンスキー大統領も先に、早急な結果を求めることを戒めていた。英BBC放送との会見で「ハリウッド映画のような展開を求める声も一部にあるが、物事はそういうふうにはいかない」と諭していた。
反攻を巡っては、ウクライナとロシア双方が相手側に甚大な損失が出ていると主張している。
CNNは今週、反攻の初期段階での戦果は西側諸国の当初の見立てと比べより少なく、ロシア軍の応戦能力はより強力との評価を伝えていた。西側政府当局者や米軍高官の分析だったが、反攻は始まったばかりであり時間が経過すればウクライナ軍は領土奪還を誇示出来るだろうと前向きな予測も示していた。