ウクライナ、黒海のロシア船に警告 巡洋艦モスクワと同じ運命たどる可能性
(CNN) ウクライナ軍は20日、黒海のロシア船は昨年4月にウクライナが撃沈した誘導ミサイル巡洋艦「モスクワ」と同じ運命をたどる可能性があると述べ、ロシアの船舶に対して警告を発した。
ウクライナ外務省は同日、ロシアが「国際義務」に「著しく違反」してウクライナの港湾に向かう民間船を脅していると非難した。
ウクライナ国防省は声明で、「クレムリン(ロシア大統領府)は黒海を危険地域に変えた。主に危険にさらされるのはロシア船と、黒海を航行してロシアの港湾やロシアの一時占領下にあるウクライナの港湾に向かう船だ」と指摘した。
また「あらゆるリスクに対する責任はすべてロシアの指導者に帰せられる。軍艦モスクワの運命を見れば、ウクライナ軍がロシアの海上侵略の撃退に必要な手段を有していることが分かる」とも述べた。
ロシアが黒海穀物合意から離脱したことを受け、ロシア外務省は19日、黒海を航行してウクライナの港湾に向かう全船舶を軍事物資を輸送している可能性があるとみなすと表明していた。
ウクライナ外務省は今回、「外国の船舶を軍事目標として扱う意図は、ウクライナのみならず、黒海の航行の平和に取り組む全関係国に対するロシアの国際法上の義務に違反している」と指摘。「飢饉(ききん)回避のために穀物を必要とする国へ穀物を輸出しているだけの商船について、戦争行為を支援しているとみなす理由はない」としている。