アフリカ西部沖で移民船が遭難、死者60人以上と推定
(CNN) アフリカ西部の島嶼(とうしょ)国カーボベルデ沖で移民船が遭難し、国際移住機関(IOM)の推定によれば、60人以上が死亡した。
カーボベルデはアフリカ大陸の西端から約570キロに位置していて、欧州の玄関口であるスペイン領のカナリア諸島へ向かう途中にある。
IOMが17日、CNNに語ったところによると、同船には101人が乗船しており、子ども4人を含む38人は救助された。
7人は死亡が確認され、56人は行方不明になっている。IOMはこの56人を含めて死者63人と推定した。
一方、スペインの人道支援団体は、乗船していたのは130人で、うち92人が死亡したとしている。
IOMによると、同船が遭難した経緯は不明だが、長期間漂流していれば、乗船者が溺れたり、低体温症や脱水症状を引き起こしたりするリスクは高まる。
同船は7月10日に西アフリカのセネガルを出航。救助活動が行われたのは8月15日だった。
低所得国を脱して中所得国となったカーボベルデにたどり着く移民の数は、このところ増加している。
同船の目的地がカーボベルデだったのか、およそ1500キロ離れたカナリア諸島だったのかは分かっていない。
スペイン内務省によると、今年に入ってカナリア諸島にボートでたどり着いた移民の数は、今月15日の時点で9864人となり、前年同期より4.7%減少した。