前進するウクライナ軍、ロシアの塹壕網に接近 南部ザポリージャ州
ロボティネの南7キロに位置するソロドカ・バルカ村を捉えた28日の衛星画像には、鋼鉄で強化された連絡壕(ごう)や車両保護施設、ウクライナ軍の妨害を目的とした「竜の歯」と呼ばれる防御施設が映っている。
ウクライナはここ数週間、要衝トクマクに向かう部隊を増強してきた。トクマクはロシア軍の兵たん拠点であり、同地の補給端末駅には燃料や弾薬の集積所がある。
現場で戦うウクライナ軍第46旅団によると、ノボプロコピウカ北郊に向かう地域で戦闘が激しさを増している。ノボプロコピウカはロボティネの南約4キロに位置する小さな農村で、ザポリージャ州にあるロシア軍の要塞網に近い。
戦車に乗るウクライナ兵=ウクライナ中南部ザポリージャ州のロボティネ村近郊/Viacheslav Ratynskyi/Reuters
第46旅団によると、ベルボベ村の西端にも部隊が駐留している。ロシアの防衛線に非常に近い位置で既に戦闘が行われているという。
一方、ロシアが任命したザポリージャ州の占領地の責任者、エフゲニー・バリツキー氏は、ウクライナ軍の二つの強襲部隊がベルボベ郊外の防衛線を突破しようとして「壊滅させられた」と語った。
ロシアの著名な軍事ブロガー「WarGonzo」は、ウクライナ軍は西からべルボベに向かって前進したが、ロシア軍は「べルボベ郊外で防衛を維持している」と指摘した。