前進するウクライナ軍、ロシアの塹壕網に接近　南部ザポリージャ州

（ＣＮＮ） ウクライナ軍は、南部ザポリージャ州にあるロシア軍の防御拠点の「第１ライン」を突破したと明らかにした。南部前線沿いに広がるロシア軍の要塞（ようさい）化された塹壕（ざんごう）網に接近していることを示す兆候となる。

ウクライナ軍は８月３１日、ロボティネ村の南と東に位置する二つの村に向け前進したと主張した。反転攻勢でじりじり進軍するウクライナは先週、ロボティネを掌握していた。

ウクライナ軍参謀本部は同日の戦況報告で「ノボダニリウカ・ノボプロコピウカ方面で成功を収めた。自分たちの陣地を固め、特定された敵に砲撃を加え、対砲兵作戦を行っている」と明らかにした。

ＣＮＮが確認した証言からは、防衛網の突破を図るウクライナ軍が直面する障害の数々が浮かび上がる。ウクライナ南部や東部には、地雷原や対戦車障害物、広範なトンネル網からなるロシアの稠密（ちゅうみつ）な防御網が構築されている。

今回の進軍に先立ち、米国など西側の協力国からは反転攻勢の遅さを指摘する声が出ていた。ＣＮＮも先月、米国が受け取る情報がどんどん厳しさを増していると報じていた。

ロシアの軍事ブロガーはベルボベ村付近での動きの増加を報告しつつも、ロシア軍がウクライナの進軍に抵抗していると主張している。