ブチャ虐殺、民間人射殺命じた指揮官の身元特定 ウクライナ情報機関

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ブチャの共同墓地で車両から遺体を下す作業員=2022年4月7日/Rodrigo Abd/AP

ブチャの共同墓地で車両から遺体を下す作業員=2022年4月7日/Rodrigo Abd/AP

(CNN) ウクライナ保安局(SBU)は8月31日、昨年首都キーウ近郊のブチャ地区で民間人の射殺を命じたロシア軍指揮官の身元を特定したと明らかにした。

SBUによると、捜査対象になっているのはロシア軍情報部隊の指揮官バディム・オフチニコフ中尉。2022年3月のブチャ占領中、ウクライナ人一家への発砲を命じた疑いが持たれている。

SBUは声明で、オフチニコフ中尉は東部軍管区第36諸兵科連合軍に属する第37独立自動車化狙撃旅団の偵察部隊の指揮官だと指摘した。

SBUによると、オフチニコフ中尉はブチャ地区にあるセベリニウカ村、モティジン村、コピリウ村の占拠に直接関与した。地元住民を威圧するため、部下とともに装甲車で一帯を走り回っていたとされる。

22年3月上旬、オフチニコフ中尉は部下に対し、歩兵戦闘車に向かってくる民間人の車2台に発砲するよう命じた。

車のうち1台にはウクライナ人一家が乗っており、セベリニウカ村を離れてチェルカーシ州ウマンに向かうところだったという。男性とその妻、15歳の娘は現場で死亡し、最年少9歳の娘だけが助かった。

捜査によると、住民を撃つ命令を実行したのはオフチニコフ中尉の部下5人とされ、SBUは5人の名前も声明に記載している。

SBUは容疑者の居場所に関する情報は公表せず、「彼らの所在にかかわらず、ロシアの戦争犯罪人を公正に処罰する包括的な措置が取られている」と述べるにとどめた。

ブチャはキーウ北西の町で、22年2月のウクライナ侵攻直後に占領された。ウクライナの検事総長によると、ロシア軍はブチャ地区で数千件の戦争犯罪に及び、ブチャの町だけで3月の解放前に数百人が殺害されたという。

ロシア政府は大量殺害への関与を否定し、民間人の遺体が写った画像はフェイクだとの主張を根拠を示さず繰り返している。

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