NATO事務総長、ウクライナでの戦争の長期化を警告
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、ウクライナでの戦争について、長期化する可能性があると警告した。ウクライナによるロシアに対する反転攻勢は領土の奪還がわずかなものにとどまっている。
ウクライナの支援国はここ数週間、反攻の成果を強調しようとしている。しかし、反攻は数カ月間にわたって行われているものの、大きな突破口を見いだせていない。秋になれば、現地の状況も変化し、ロシアが再び、ウクライナのエネルギーインフラを破壊しようとする可能性がある。
ストルテンベルグ氏は17日に発行された独紙の取材のなかで、「戦争の大部分は、始まった当初に予想されていたよりも長く続く。したがって、我々はウクライナでの長期戦に備える必要がある」と述べた。
ストルテンベルグ氏は「我々はみな、一刻も早い平和を望んでいる。しかし、同時に、次のことも認識しなければならない。もし、ゼレンスキー大統領とウクライナの人々が戦いを放棄すれば、彼らの国はもはや存在しなくなる。もし、プーチン大統領とロシアが武器を置けば、平和が訪れる」と語った。
ストルテンベルグ氏は「この戦争を終わらせる最も簡単な方法は、プーチン氏が軍を撤退させることだ」と指摘した。
多連装ロケット砲に砲弾を詰めるウクライナ兵=バフムート付近/Sofiia Gatilova/Reuters
ストルテンベルグ氏は、プーチン氏がウクライナで核兵器を使用する可能性について、プーチン氏の核のレトリックは危険で冷酷なものであるが、NATOはあらゆる脅威と課題に備えていると強調した。
ストルテンベルグ氏は「NATOの目的は、戦争、特に核戦争を阻止することだ。我々は信頼できる抑止力を保有している」と述べた。