プーチン氏に尽くすチェチェン首長が重病か、ウクライナ情報機関
(CNN) ウクライナ国防省情報総局のユソウ報道官は16日、ロシアのプーチン大統領の忠実な配下ともされる同国チェチェン共和国のカドイロフ首長が重病に陥っていると主張した。
医学界や政界の様々な関係筋を引用してウクライナのメディアに明らかにした。「戦犯のカドイロフ(首長)の容体が深刻な状態にあるとの情報がある」とし、「抱えていた病気が悪化した」と続けた。
「この病状は負傷によるものではない。長く患っている病気で、体全体の健康に影響を及ぼす問題である」と指摘。「過去数日間、症状が重くなっている」とつけ加えた。
CNNは同報道官の発言内容を独自に立証できていない。
カドイロフ氏の健康状態についてはこれまで、チェチェン共和国の一部の元当局者による証言を含め、「肝臓と腎臓に問題がある」との情報が絶え間なく流れていた。首長自身は今年3月、多数の医療検査を受け、間違いなく健康であるとの診断結果が出たと強調していた。
ただ、最近は公の場に姿を見せていない。今月12日には会合に出席した様子を伝える動画がSNS上の自らのアカウントに掲載されたが、動画の撮影時期は不明となっている。
カドイロフ首長は、自らに忠誠を誓い、ロシアの治安機関網にも正式に組み込まれているかなりの規模の民兵勢力を率いている。以前には自らとこの勢力の戦闘員がウクライナで活発に活動し、ロシアによる勝利獲得を支援しているとも述べていた。
一方で、強権体制を敷くチェチェン共和国内などでは深刻な人権侵害行為が指摘され、同首長は国際的な非難も浴びている。