イスラエルの死者300人、人質も ガザでは232人が死亡
(CNN) イスラエル当局者によると、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスによる大規模攻撃で、イスラエル側の死者は7日夜までに少なくとも300人に達した。イスラエルの兵士や市民が人質になった場面の映像もある。
イスラエルのメディアは少なくとも1500人が負傷したと伝えている。
一方ガザの保健省は、同地区で7日、パレスチナ人少なくとも232人が死亡、1697人が負傷したと発表した。
ハマスはSNS上の公式アカウントに、イスラエル兵士少なくとも1人を人質に取った場面の映像を投稿した。
戦闘員らは無力化されたイスラエル軍の戦車から、恐怖の表情を浮かべた兵士2人を引きずり出し、そのうち1人をけり倒している。兵士が地面に横たわったまま、身動きしない姿も映っている。
もう1人の兵士は戦闘員らに連れ去られた。戦車の通り道近くには、さらに1人が血まみれの顔でじっと横たわっていた。
その後撮影された別の映像では、戦車から4人目の兵士が引きずり出された。身動きしない兵士を、戦闘員らが踏みつける場面もある。CNNは、この映像がガザ東部境界近くで撮影されたことを確認した。
ハマスの軍事部門、カッサム旅団は7日、SNS「テレグラム」への投稿で、イスラエル軍の将校や兵士「数十人」を拘束したと主張した。
さらにイスラエル軍は、「相当数」の民間人もハマスに拘束されていると述べた。軍報道官はCNNとのインタビューで、「テロ組織にこれほどの数のイスラエル国民が拘束されたことはかつてない」と指摘。イスラエル側もかつてない規模の対抗措置を取ると予告した。
別の軍報道官はテレビ声明で、人質を取る行為は戦争犯罪だと非難。人質事件は主にガザ境界近くのネゲブ、ベエリ地区で発生し、軍は22カ所で戦闘を続けていると説明した。地上侵攻作戦に向けて「あらゆる選択肢」を検討し、数万人の予備役を動員する方針だと述べた。