イスラエルとハマスの衝突、死者は双方で1100人に

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イスラエル軍の空爆によって空に沸き上がる炎と煙=8日、パレスチナ自治区ガザ地区/Eyad Baba/AFP/Getty Images

イスラエル軍の空爆によって空に沸き上がる炎と煙=8日、パレスチナ自治区ガザ地区/Eyad Baba/AFP/Getty Images

エルサレム/ガザ(CNN) パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの間で激しい戦闘が続き、双方の死者は8日までに合わせて1100人を超えた。

イスラエル側で700人以上、ガザのパレスチナ人400人以上が死亡したとされる。パレスチナ当局によれば、ガザの死者には78人の子どもが含まれ、これまでに2300人が負傷した。

ハマスの大規模攻撃を受けて、イスラエルのネタニヤフ首相は「強力な報復」を誓い、「長く厳しい戦争」になると予告した。

ハマスは7日以降、ガザからイスラエル側に数千発のロケット弾を撃ち込んだ。同時に戦闘員らが基地や町、農場に侵入して市民を銃撃したり、人質を取ったりしている。

イスラエルのガザ境界付近で開催されていた音楽フェスティバルでは、観客らがハマスに襲われ、救急隊員らによると少なくとも260人が死亡した。

イスラエル軍は地上部隊を投入すると同時に、ガザのハマス関連施設など400カ所以上を空爆したと発表した。

ネヤニヤフ氏は、「イスラエル領内に入ったハマス部隊の大半を破壊」して「報復の第1段階」が完了したと宣言。続いて「攻撃態勢」に入ると述べた。

イスラエル政府はガザへの電力、燃料、物資の供給を停止すると発表した。これに対してハマスの軍事部門「カッサム旅団」の報道担当者は、「ガザ住民に起きることはイスラエル人にも起きる。誤算に注意せよ」と述べ、ガザで人質に取っているイスラエル人への影響を暗に警告した。

イスラエル軍の報道官が8日の会見で語ったところによると、兵士のほか子どもや高齢者を含む市民もハマスに拘束されている。

イスラエル本土への攻撃で兵士が捕虜になったのは約17年ぶり。本土がこのような侵攻を受けるのは1948年の建国以来、初めてとされる。

同報道官は会見で、今後12時間の目標はガザ地区全体を制圧し、自国内のテロリストを全員殺害することだと述べた。

欧米諸国はハマスの攻撃を非難し、イスラエルへの支持を表明している。

バイデン米大統領は7日にネタニヤフ氏と電話で会談し、「ハマスのテロリストによるイスラエルへの凄惨(せいさん)な攻撃を断固として非難する」と述べた。

イスラエルとの関係正常化に向けて米国と交渉を続けてきたサウジアラビアの外務省は、SNS「X」(旧ツイッター)に投稿した声明で、「未曽有」の事態を注視していると述べ、双方に対して戦争の拡大をただちに止めるよう呼び掛けた。

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