ハマスが民間人の人質を殺害、ガザとの境界付近で CNNが映像確認
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが、人質に取った民間人少なくとも4人を殺害したことが10日までに分かった。人質らは武装した戦闘員によって、ガザとイスラエルの境界付近へ連行されていた。CNNが動画を入手し、位置情報を確認した。
イスラエル南部のキブツ(同国の農業共同体)、ベエリで撮影された1本の動画には、武装した複数の戦闘員が映っている。背景に燃えた車両やブルドーザーが見える。ハマスとつながりのあるSNSテレグラムのチャンネルが公開したこの動画の終わりでは、地面に4人の遺体があるのが確認できる。
これに先駆けてCNNが位置情報を確認した別の動画には、イスラエルの民間人5人が武装した民間人に捕らえられた状態で映っている。撮影場所はほぼ同じ地点だ。
CNNの担当者は動画を分析し、遺体と重武装の戦闘員に連行された人物の衣服や頭髪が一致すると断定した。
5人目の人質がどうなったかは不明。
ベエリはガザの東の境界から約4.8キロに位置する。
ガザに近い複数の町や集落と並んで、ベエリは7日朝のハマスの戦闘員による攻撃で最初の標的となった。攻撃は異例かつ緻密(ちみつ)に連動したもので、人々の殺害や拉致が行われた。
イスラエル国防軍(IDF)の幹部が9日に説明したところによると、ベエリは非常に激しい攻撃を受けた。現地の戦闘員の大半はすでに殺害されたが、軍は現在も残りの全戦闘員の排除を試みているという。
イスラエル当局によれば、ガザから同国へ侵入したハマスの戦闘員は最大1000人とみられる