ハマス、ガザ北部の「支配権失う」 イスラエル国防相が主張
(CNN) イスラエルのガラント国防相は16日までに、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」との軍事衝突で、ハマスはガザ市を含むガザ地区北部での支配権を失ったとの判断を示した。
14日の記者会見で述べた。イスラエル軍のゴラニ旅団の兵士がガザの議会に入っている様子が確認されるなど重要な進展があると指摘。「我々はガザ北部の地下や地上の全域を押さえている。特にガザ市でだ」と強調した。
交戦の第2段階に入っているとも説明し、「最初の段階では全力で打撃を加え、第2段階では過去2週間、ガザ市内で多数の兵力による作戦を遂行してきた」と主張。北部と南部から防御線やバリケード網を突破したと述べた。地上作戦は今後も続行するとした。
一方、イスラエルとガザ地区の境界線付近にいるCNN取材団は15日、ガザ北部では依然、激しい戦闘が起きていると報告。イスラエル軍はベイトラヒアやジャバリヤに近いガザ北端部の一部で同日夕、攻撃を続けた。CNN取材団はこの地区で複数回の大きな爆発や曳光(えいこう)弾の発射などを確認した。
イスラエル南部スデロットにいる別のCNN取材団も15日、ガザ北部の方角から多数回の大きな爆発音が夜通し聞こえたと証言。同日未明には激しい銃撃戦が起きたともつけ加えた。
イスラエル軍がガザ北部の広大な部分を掌握し、ガザ市深くに部隊を進めているのは明らかだが、ガザ北部の多くの地域ではせめぎ合いがまだ起きているともみられる。イスラエル軍によると、ハマス戦闘員による待ち伏せ攻撃は続いているという。