豪首相、中国海軍を非難 豪海軍のダイバーがソナーで負傷
(CNN) オーストラリアのアルバニージー首相は21日までに、日本の排他的経済水域(EEZ)内の国際水域で作業していた豪海軍のフリゲート艦「HMASトゥーンバ」に対して中国海軍が行った行為について、危険でプロ意識に欠けるとして非難した。
オーストラリアのマールズ国防相の18日の発表によれば、海軍のダイバーが14日にフリゲート艦のスクリューに絡まった漁網を取り除こうとしていたところ、中国の駆逐艦が近づいてきた。
潜水作業が行われているとの警告にもかかわらず、駆逐艦はソナー(音波探知機)を作動させ、ダイバーの安全を脅かした。ダイバーは海から出ることを余儀なくされたという。診断を行ったところ、ダイバーが軽傷を負っていることがわかった。
アルバニージー氏はCNN提携局スカイニュースの取材に答え、今回の事案について「非常に懸念している」と述べ、「中国の行為の結果、1人が負傷した」と言い添えた。
アルバニージー氏は、米サンフランシスコで先週開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に、中国の習近平(シーチンピン)国家主席らとともに出席していたが、習氏に対してこの事案を取り上げたかどうかについては確認しなかった。
中国外務省の報道官は20日、定例会見で、今回の事案について質問を受け、中国軍は常に高い規律を保ち、国際法と国際的な慣行に基づき専門的に行動していると述べた。