イスラエル軍、ジャバリヤを包囲 ガザ北部
(CNN) イスラエル軍の報道官は21日、同軍が攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザ地区で、ガザ市の北部に位置するジャバリヤの包囲を完了したと明らかにした。
同軍によると、戦闘機やドローン(無人機)の支援を受けながらジャバリヤを包囲した。また、イスラム組織ハマスのトンネルのシャフト3カ所を攻撃し、ハマスの戦闘員数十人を殺害したという。トンネルを破壊し、武器を押収するためにジャバリヤの北部で作戦を展開しているとも主張した。
CNNは現地の戦況について独自に確認できない。
イスラエル軍は同日、ガザ北部の住民に危険だとしてジャバリヤなどから退避するよう呼び掛けた。
イスラエル空軍はソーシャルメディアへの投稿で、作戦の一環として20日に標的約250カ所を攻撃したと明らかにした。
ジャバリヤは多くのパレスチナ人が暮らす難民キャンプ。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、1948年の第1次中東戦争後、多くのパレスチナ人がイスラエルとなった地域の村からジャバリヤに逃れて来た。
ジャバリヤはガザで最大の難民キャンプで、広さは約1.4平方キロメートルという。住宅や店、アパートが所狭しと立ち並び、道路の多くは車1台がようやく通れるほどの幅しかなく、過密状態が長い間続いている。ガザで最も貧困な地域のひとつでもある。
イスラエルとハマスの交戦が先月始まって以来、ジャバリヤは幾度となく攻撃を受けた。直近では避難民を収容している国連運営の学校が攻撃され、映像にはほこりにまみれた遺体が散乱している様子が映っている。この攻撃による死傷者数は依然として不明。