ネタニヤフ氏、「長い戦い」を予告 ガザ訪問後に
(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は25日、イスラム組織ハマスへの軍事作戦を続けるパレスチナ自治区ガザ地区を訪問した後、改めて「長い戦いになる」との見通しを示した。
ネタニヤフ氏がガザ地区を訪れたのは、ハマスとの衝突が始まった10月7日以降で2度目。
与党リクードが発表した訪問後の声明で「終わりは近くない。忍耐と結束、団結、目標へ向かう粘り強さが必要だ」「われわれは止まらずに戦い続け、今後戦いをさらに深めるだろう」と述べた。
ガザ訪問の報告を受けて、党員らも軍事作戦の継続を求めた。
臨時国会で演説するネタニヤフ氏に対し、ハマスに拘束されている人質の家族らが声高に抗議する場面もあった。
ネタニヤフ氏はガザ地区で現地の司令官から、作戦完了にはまだ時間がかかると聞いたことを報告。これに対して、傍聴席の家族らが「時間はない」と反論した。同氏が演説を再開すると、家族から「今だ、今だ」という声が上がった。
同氏は続いて、戦死した兵士の遺族らが「息子の死は無駄ではなかった。完全な勝利を確保するまで、戦争をやめてはならない」と話したことを振り返った。家族らはさらに、「ただちに全員(の解放)を」と繰り返した。
家族が掲げたプラカードには人質の名前や写真に加え、「80日間、ひとつひとつの瞬間が地獄のようだ」「これがあなたの娘だったとしたら」などのスローガンが書かれていた。
ネタニヤフ氏は、人質全員の解放に「全力を尽くす」と改めて表明し、それぞれの家族からの声が「神聖な使命」に向けた団結につながると強調した。