ガザ避難住民を襲う厳冬 テントに雨水、凍える子どもたち
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で仮設テント暮らしを続けたり、屋外で火をたいて暖を取ったりしている住民を、厳しい冬の寒さが襲っている。
地中海東部はここ数日、気温が0度近くまで下がる寒さが続き、相次ぐ冬の嵐や大雨に見舞われた。
ガザ北部のシュジャイヤから中部のデイルアルバラに一家で避難してきたアイマン・ジャマルさんは、CNN記者にテントの中を見せてくれた。テントは木の枠組みに薄いナイロンシートを取り付けただけの粗末な造りで、シートの隙間から雨水が入り込むこともある。敷物はなく、湿った砂地の地面がむき出しになっていた。
「昨夜はものすごく寒かった。私たちは眠れないまま、テントの中で場所を変えて動き回った。どこへ行っても雨が追いかけてくるようだった」。ジャマルさんはCNNにそう語った。「子どもたちは凍えていた」
別の一角では、水を入れて炭火で温められている鍋の周りに10人の子どもたちが集まっていた。全員が10歳以下。足は裸足で、手を蒸気にかざして暖を取っていた。
「全員が病気だけれど、誰も気にかけてくれない。薬は何もない」と1人の女の子がつぶやいた。「みんなすごく汚い。長い間お風呂に入っていないから。どうか少しだけこれを止めてください」
国連の推計によると、ガザ地区では200万人を超す住民の約85%が避難している。