イスラエル、ガザ交戦を「殺戮」と断じたバチカン高官非難

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灰の水曜日のミサに臨むローマ教皇庁(バチカン)のパロリン国務長官=2月14日/Remo Casilli/Reuters

灰の水曜日のミサに臨むローマ教皇庁(バチカン)のパロリン国務長官=2月14日/Remo Casilli/Reuters

(CNN) イスラエルは17日までに、パレスチナ自治区ガザ地区での軍事衝突を「殺戮(さつりく)」や「不釣り合い(な規模)」などと形容したローマ教皇庁(バチカン)のパロリン国務長官の言動を非難する声明を出した。

バチカンの国務長官は首相職に相当。パロリン枢機卿は最近、バチカン市国が主権を持つ都市国家として認知された記念日を祝う行事で、ガザを実効支配するイスラム組織「ハマス」が昨年10月7日起こしたイスラエルへの大規模奇襲や「全ての反ユダヤ主義」を非難。

同時にイスラエルによる報復的な軍事行動の適正さにも疑念を示していた。イスラエルの自衛権は適切な軍事作戦が実行された場合、正当化されるが、「約3万人の死者が生じている状況ではそうではない」などと主張していた。

在バチカンのイスラエル大使館は英語版の声明で、パロリン氏の発言は「遺憾」としていたが、これより前に出したイタリア語版では「嘆かわしい」との表現を用いていた。英語版で語感の強さを和らげたことになる。

無署名の声明は、関係する全ての状況やデータを考慮せずに戦争の正当性を判断することは不可避的に悪しき結論につながると指摘。「関係あるデータ」として、「ガザはハマスによって史上最大のテロリストの拠点に変貌(へんぼう)していた」と強調した。

ガザでは「ハマスが犯罪計画のために利用しない民間インフラはほとんどない」ともし、「病院、学校や信仰の場所などが含まれる」と続けた。

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