拘束のパレスチナ人、手錠原因の負傷で「切断が日常化」 医師告発
(CNN) イスラエル軍基地の野戦病院で働く医師は11日までに、パレスチナ自治区ガザ地区での軍事作戦に伴って拘束されたパレスチナ人に対する処遇は「悲惨」な状況にあるとし、手錠をかけられたけがが原因の身体の切断は「日常化」していると告発した。
イスラエル紙「ハーレツ」が独自情報として伝えた。この医師は検事総長、国防や保健両相にこの現状を訴える書簡を送付したとし、同紙はこれを入手したとした。
スデ・テイマンにある野戦病院に配置された医師は、収容するパレスチナ人の健康管理をないがしろにし、医療倫理に違反する扱いをしていると主張。具体的には、ストローを使った食事を強い、絶え間ない拘束や目隠しを続けていると指摘した。
排便にはおしめの使用を強いているとも証言した。
同紙の記事に対しイスラエル軍は、法に準じた行動をしているとし、拘束者の扱いについても法の枠組みの中で対処していると反論した。
また、拘束者への手錠は「手順、体調や(拘束に携わる)関係者が受けかねないリスクの程度を考え合わせながら行っている」と説明。「拘束者を辱めしているなどとするなんらかの疑惑が詳細な内容と共に出た場合、審査し、個別的に対応する」と続けた。
CNNはスデ・テイマン野戦病院を以前に訪れたことがある医療関係者に取材したが、拘束者は一貫して体の動きができない状態にさらされていたことを確認した。