ウクライナ、大統領暗殺計画で大佐2人逮捕 ロシアに協力か
(CNN) ウクライナ保安局(SBU)は7日、ゼレンスキー大統領ら要人を暗殺するロシアの計画に関与した疑いで、ウクライナ国家警護部隊に所属する大佐2人を拘束したと発表した。
検事総長室は「金銭による見返りと引き換えにウクライナに対して反体制的な活動を行った」としている。2人は反逆罪で、うち1人はテロ準備を行った罪でも起訴された。
検事総長室によると、起訴された大佐の1人はロシアの連邦保安局(FSB)からドローン(無人機)2機と爆薬を受け取っていた。これらを別の共犯者に渡して爆発させる計画だった。
SBUは、ゼレンスキー氏のほかSBUのマリュク長官や国防省のブダノウ情報総局長らを暗殺しようと「活発に進められていた計画」を阻止したと説明した。
SBUによると、FSBの工作員らに課せられた任務の一つは、ゼレンスキー氏を人質に取って殺害する実行犯を、同氏の警護に近い軍人の中から探すことだった。
ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻して以来、ゼレンスキー氏はこれまでに何度も命を狙われてきた。同氏の行動などに関する情報をロシア側に提供した疑いなどで、これまでに少なくとも2人が逮捕されている。
また、ゼレンスキー氏は前線やロシアの攻撃を受けている都市を頻繁に視察する中で、幾度となく危機一髪の事態にも遭遇している。3月には南部のオデーサ市をギリシャのミツォタキス首相と訪れていた際、車列からわずか500メートルのところにロシアのミサイル攻撃があった。