ロシア、ウクライナに大規模空爆 発電施設で被害
(CNN) ロシア軍は7日から8日未明にかけて、ウクライナ各地のエネルギーインフラに大規模な攻撃を仕掛けた。ここ数週間で最大の空爆で、3人が負傷したほか、発電や送電の施設に被害が出ているという。
ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は、ロシア軍がミサイル55発とドローン(無人機)21機で攻撃したと明らかにした。そのうち59のミサイルとドローンを撃墜したとしたいう。
ハルシチェンコ・エネルギー相は、中部のポルタワ、キロボフラード、ビンニツァ、南部ザポリージャ、西部のリビウ、イワノフランキフスクの各州の発電・送電施設が標的となったとSNS「テレグラム」で明らかにした。
ハルシチェンコ氏は「敵はわれわれから発電・送電能力を奪おうとしている」などと指摘し、国民に節電を呼びかけた。
当局によると、キーウ州で2人、キロボフラード州で8歳の子どもが負傷した。
ウクライナ軍が特に東部の主要な前線で劣勢に立たされている中、ロシアはここ1カ月、ウクライナのエネルギーシステムを麻痺(まひ)させようと攻撃を強めている。ロシアは先月もキーウ州最大の発電所を攻撃した。
ウクライナ軍の劣勢は米国からの軍事支援が途絶えて武器不足に陥ったことによるところが大きく、ロシア軍は昨年12月からウクライナ東部で前進している。米国は先月、ウクライナ支援法が成立したことを受けて軍事支援を再開した。