ウクライナ外相、戦場での後退は「十分なことをしていない全員」に責任
(CNN) ウクライナのクレバ外相は20日までに、ウクライナ軍の最近の戦場での後退について、「十分なことをしていない全員」に責任があるとの考えを示した。クレバ氏は前線の現在の状況が「厳しい」ことも認めた。
クレバ氏はエストニアで開催された国際会議にビデオ通話で参加し、「全ての人々に感謝しているが、十分なことをしていない全ての人々を非難する」と述べた。クレバ氏は、ロシア軍が利用して、さらなるウクライナ領土内への侵攻につながった支援の遅れについて米国に責任があるかどうかというCNN記者の質問に答えた。
ロシアはウクライナ北部での侵攻を強化しており、ハルキウ州に対して越境攻撃を行った。ハルキウ州の州都ハルキウ市は人口でウクライナ2番目の大都市。
ハルキウ州北部のボウチャンスクは激しい攻撃に直面している。ロシア軍は周辺の集落を掌握したと主張しており、民間人は避難を余儀なくされている。
専門家によれば、ロシアは西側諸国によるウクライナへの軍事支援の停滞に備えており、ウクライナでの領土獲得に支援の停滞を利用した。シンクタンク「戦争研究所(ISW)」の専門家は先にCNNの取材に対し、「ウクライナは米国の行動の遅さと、それによって引き起こされているジレンマによって、難しい決断を迫られる可能性がある」と述べていた。
ウクライナ軍の戦力は引き伸ばされ、火砲はロシア軍よりもはるかに少なく、防空も不十分で、兵力が不足している。
クレバ氏は前線の現在の状況について、厳しいものだと述べた。
クレバ氏は、ロシア軍は強力であり、ウクライナ軍は不十分な軍事支援に苦しんでいて、支援不足を兵士らの犠牲によって補っていると指摘。「そのため、主要なメッセージは同じだ。全てを我々に送ってほしい」と訴えた。