「この世の地獄」 ガザ大規模攻撃の生存者、危険冒して負傷者を搬送
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区中部でイスラエル軍が大規模作戦を展開した8日、住民らは自らもけがを負いながら命がけで負傷者を病院に運んだと話している。ガザ保健省によると、この日の死者はこの半年で最も多かった。
イスラエル軍は人質4人を救出した8日の作戦で、ガザ中部ヌセイラト難民キャンプや周辺地域で激しい砲撃を行った。
この砲撃で負傷したヌセイラトのパレスチナ人は、近くにあるアクサ病院に運ばれた。両手が血まみれになり、腕をつった姿の男性は、支援団体が現場に入れなかったので、自分たちもけがを負いながら友人と2人で負傷者を病院に運んだと証言した。
「まだ息のある人たちがいた。赤新月社は入れなかった。私は彼(友人)に、一緒に助けに行こうと言った。彼は道路へ行き、私は別の場所に行った。私は2人を運び、彼は2人を運んだ」と男性は話している。
病院で撮影されたCNNの映像には、けがをして血まみれの子どもたちを抱きかかえる大勢の人々が映っている。緊急治療室の床は子どもたちでいっぱいだった。遺体安置所では人々が泣き叫び、家族に別れを告げていた。
男性のニダル・アブドさんは、ヌセイラトで買い物をしていたところ、「気が狂ったような爆撃」に遭ったと証言。「彼らはヌセイラトを消し去った。この世の地獄だった」と語った。
別の住民のアブ・アブダラさんは、攻撃があったのはみんなが寝ている時だったと話し、「犬たちが人々の遺体を食べていた」と振り返った。
「私たちは6人の殉教者を引っ張り出した。全員が引き裂かれた子どもと女性だった。私たちは命の危険を冒して彼らを病院に運んだ」