ガザで続くイスラエル軍の退避命令 支援物資の配送妨げ、最も必要な人に届かず
一方、ガザ地区への援助物資搬入を統括するイスラエル機関のGOGATはCNNの取材に対し、ワディガザ経由でガザ南部から北部へ向かう車列の移動の中断は認識していないと説明した。
世界保健機関によると、ガザ地区の36病院のうち、部分的に機能しているのは15病院。通常3500の病床のうち、利用できるのは1500床で、うち600床を野戦病院が占める。
ガザ保健省は18日、救急車が不足し、医療従事者がイスラエル軍に逮捕され、ガソリンも不足しているために、救急対応が追い付かなくなったと説明した。基本的な医薬品は約60%が不足しており、特に南部のハンユニスでは多くの医療施設に被害が出ているという。
感染症も拡大し続けて170万人に影響を及ぼし、輸血用の血液も不足している。
国際赤十字委員会は18日、大勢の死傷者が発生する事態が繰り返されたために、南部ラファで赤十字の運営する野戦病院がいっぱいになったと伝えた。13日のマワシ地区に対する攻撃では、子どもたちが破片を浴びて治療が必要なけがを負ったという。
赤十字の医師はこの時の様子について、「大量の負傷者が次々に運ばれてきた。蘇生措置を必要とした患者の数は想像を絶する」と語った。