EU、外相会合のブダペスト開催取りやめ ハンガリー首相のウクライナ戦争への姿勢に反発

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EUが「戦争支持の方針」を取っていると主張するハンガリーのオルバン首相/Kent Nishimura/Getty Images/File

EUが「戦争支持の方針」を取っていると主張するハンガリーのオルバン首相/Kent Nishimura/Getty Images/File

ロンドン(CNN) 欧州連合(EU)外相にあたるボレル外交安全保障上級代表は22日、8月のEU外相・防衛相会合の開催場所をハンガリーの首都ブダペストからベルギーの首都ブリュッセルに変更すると発表した。ウクライナ戦争に対するオルバン・ハンガリー首相の姿勢をめぐり、EUとハンガリーの溝は深まっている。

オルバン氏は最近、EUが「戦争支持の方針」を取っていると主張し、EU首脳らの怒りを買った。

ボレル氏はブリュッセルでの記者会見でオルバン氏の発言に対し、EUの外交政策に反対し、EUを戦争にくみしていると認定することは何らかの結果を伴うというシグナルを送る必要があると反発した。

ボレル氏はまた、「EUの方針は戦争支持ではない。我々はそれを強く拒否した」「戦争を支持しているのはプーチン大統領だけだ」と怒りをにじませた。

欧州理事会のミシェル議長は先週、EUが「戦争支持の方針」を主導しているというオルバン氏の主張に強く反論する書簡を発表。

「ロシアは侵略者であり、ウクライナは正当な自衛権を行使している被害者だ。ロシアは国際法、ウクライナの領土保全、国連憲章に基づく主権を露骨に侵害する侵略戦争を主導している」(ミシェル氏)

オルバン氏は7月初め、自身を「平和使節」と称し、モスクワでロシアのプーチン大統領、北京で中国の習近平(シーチンピン)国家主席と会談。さらに先ごろ米フロリダ州の「マール・ア・ラーゴ」邸宅でトランプ前米大統領とも面会し、EUの議員らを動揺させた。

オルバン氏は自らをウクライナ戦争の仲裁人と位置付けようとしているが、その姿勢は、ロシアの軍事活動を撃退しようとするウクライナへの明確な支援を約束しているほとんどのEU首脳らと相いれない。

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