イスラエル軍が空爆、緊急要員3人死亡 レバノン南部
(CNN) レバノン当局は7日、南部ナバティエの町フルーンがイスラエル軍の空爆を受け、消火活動に出動していた緊急要員3人が死亡したほか、2人が負傷したと発表した。
レバノン保健省は、救急チームが狙われたのは直近12時間で2回目だと指摘し、国際法違反を主張した。
これに対してイスラエル軍は、空爆でイスラム教シーア派組織ヒズボラと友好関係にあるシーア派勢力、アマル運動の「テロリストたち」を排除したと主張した。アマル運動は声明で、人道・国防活動に従事していたメンバー2人が死亡したと述べた。
レバノンのミカティ暫定首相はこの空爆を、あからさまな国際法違反であり、人権侵害だと非難。イスラエルの責任を追及するため、9日に首相府で緊急会議を開くとの方針を示し、欧米諸国の大使らに出席を呼び掛けた。
昨年10月にパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘が始まってから、レバノン南部のイスラエル国境付近でもほぼ連日、ヒズボラとイスラエル軍による越境攻撃の応酬が続いている。
ヒズボラは7日、フルーン空爆への報復として、イスラエル北部に新設された軍基地を「自爆型とローン(無人機)」で攻撃し、イスラエル側の集落に複数のイラン製ミサイルを撃ち込んだと発表した。イスラエル軍は、レバノン側からドローン数機が飛来したことを確認したが、被害は報告されていないと述べた。