ペルーのフジモリ元大統領死去、86歳

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釈放されるアルベルト・フジモリ元大統領=2023年12月、ペルー首都リマ/Mariana Bazo/Getty Images

釈放されるアルベルト・フジモリ元大統領=2023年12月、ペルー首都リマ/Mariana Bazo/Getty Images

(CNN) 南米ペルーのアルベルト・フジモリ元大統領が、がんとの闘病の末に死去した。86歳だった。娘のケイコ・フジモリ氏が11日に明らかにした。

ケイコ氏は「長い間がんと闘った後、父のアルベルト・フジモリは神のもとへと旅立ちました」とX(旧ツイッター)に記した。

フジモリ氏は1990年から2000年までペルーの大統領を務めた。今年5月には悪性腫瘍(しゅよう)と診断されたことを公表。11日にケイコ氏の自宅前で記者団の取材に応じた主治医は、フジモリ氏の健康状態が悪化していたことを明らかにした。

フジモリ氏は在任中、崩壊寸前だったペルー経済を立て直した一方で、人権侵害や汚職の罪に問われて数十年後に有罪を言い渡された。

日系2世のフジモリ氏はペルーの首都リマの大学で農業を学んだ後、米国やフランスに留学。ペルーに帰国後はテレビ司会者を務め、1989年に新党「カンビオ90」の党首として大統領選に出馬して勝利した。

就任後は「フジショック」と呼ばれる緊縮財政政策を断行してハイパーインフレを抑制。在任中に極左ゲリラ組織「センデロ・ルミノソ」のアビマエル・グスマン指導者が逮捕され、日本大使公邸で反政府武装組織が人質を取って数カ月間立てこもった事件に対するフジモリ氏の対応は、国際的に評価された。

一方で、治安部隊を使って反対派を抑圧するなどの強権政治を断行し、権力の乱用や腐敗などの疑惑が次々に浮上した。

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