イスラエル、レバノン南部を空爆 昨年10月以降で最大規模
(CNN) イスラエル軍は21日、イスラム教シーア派組織ヒズボラが拠点を置くレバノン南部に対し、大規模な攻撃をしかけたことを明らかにした。ヒズボラがイスラエル領土をロケット弾で攻撃する計画が発覚したとしている。
ヒズボラが昨年10月、パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスと連帯してイスラエル北部への攻撃を始めてから、イスラエル側が実施したレバノン空爆としては最大規模となった。
イスラエル当局は市民に向け、まもなくヒズボラから攻撃を受ける恐れがあるとの警告を発した。
イスラエル軍のハガリ報道官は21日、ヒズボラのロケット発射装置400基近くを攻撃したと発表した。
レバノン国営通信(NNA)は、同国南部の複数の都市周辺で21日夜、40分足らずの間に50回以上の空爆があり、一部でドローン(無人機)の激しい動きがみられたと伝えた。
一方ヒズボラは同日、イスラエル軍の兵舎などを狙ってロケット弾を発射するなどの攻撃をしかけたと発表した。イスラエル北部で複数の火災が発生したが、死傷者は報告されていない。
イスラエル軍は20日にレバノンの首都ベイルート南郊への攻撃で、ヒズボラの幹部らを殺害していた。レバノン保健省によると、この攻撃で38人が死亡し、直近2~3日の同国での死者は82人に達した。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は21日の会見で、イスラエルとヒズボラの間で事態がエスカレートする危険性が高まっていると指摘した。