アマゾン川支流で深刻な干ばつ 川床が露出、広大な砂地に
ブラジルの深刻で長期にわたる干ばつは、さまざまな要因が絡み合って引き起こされている。
激しいエルニーニョ現象により、昨年から2024年にかけてこの地域の気候はより温暖で乾燥したものとなった。エルニーニョ現象は終わったが、異常に高温の大西洋が熱波と干ばつの影響を及ぼしているという。
森林破壊も要因の一つで、気温上昇と降雨パターンの変化を助長している。
さらに、化石燃料の燃焼によって引き起こされる気候変動は、気温の上昇と雨の降らない期間の長期化をもたらしている。
異常気象を分析する科学者ネットワークであるワールド・ウェザー・アトリビューションの報告書によると、アマゾン川流域では気候変動によって壊滅的な干ばつが30倍起こりやすくなったという。
干ばつはブラジルで壊滅的な山火事を引き起こす原因ともなっている。
救いの兆しはほとんどない。河川を満たし始める水準の降雨量は数週間期待できず、川の水位は下がり続けるとみられる。
専門家は「11月まで状況は悪化し続ける」との見方を示している。