イスラエル、レバノン首都に攻撃 6人死亡
(CNN) 中東レバノンの首都ベイルート中部に3日、イスラエル軍による空爆があり、少なくとも6人が死亡した。イスラエル軍は精密爆撃を実施したと明らかにしていた。
地元住民はCNNに対し、イスラム教シーア派組織ヒズボラの関係する保健当局が入っていた建物が攻撃を受けたと述べた。建物の1階にオフィスを構えていたという。
CNNの取材班は現地時間午後11時40分ごろ、地上で3度の大きな爆発音を耳にし、ベイルート南部ダヒエ地区の上空に立ち上る煙を目撃した。ダヒエはヒズボラにとっての拠点となっている。
イスラエル軍とヒズボラの戦闘員はレバノン南部で交戦している。交戦は双方が確認した。
イスラエルは、1日に開始した地上作戦は「限定的」で「局地的」であり、大規模な侵攻には当たらないとしているものの、現地の状況からはイスラエル軍がプレゼンス拡大の可能性に備えていることがうかがえる。
レバノン軍は2日、イスラエル軍が国境を越えてレバノン領に400メートル侵入し、その後、撤退したと明らかにした。
イスラエル軍は、レバノン南部の集落51カ所に対して、北部へ移動するよう避難指示を出した。
イスラエル軍トップのハレビ参謀総長は、イランへの報復攻撃の可能性について強硬な発言をしており、イスラエルは「中東のあらゆる標的を攻撃する」手段を保有していると警告している。
米国やイスラエルの当局者によれば、イスラエル軍がここ数週間に実施した空爆によって、ヒズボラが保有する弾道ミサイルや巡航ミサイル、ロケット弾などの兵器類の約50%が破壊された。
ヒズボラは2日、レバノン南部への侵攻に備えて国境付近に集結しているイスラエル軍を標的として、20回以上の攻撃を行ったと主張した。
イランのペゼシュキアン大統領は、同国は戦争を望んでいないとしたものの、ミサイル攻撃に対してイスラエルが報復攻撃に出た場合、「より激しい措置」を講じると述べた。