イスラエルに武器を供給している国はどこなのか?
(CNN) 米国はイスラエルに対し、30日以内にパレスチナ自治区ガザ地区の人道状況が改善されなければ、対外軍事援助に関する米国法に違反する恐れがあり、同国への武器供給を停止する可能性があると警告した。
イスラエルの主要な友好国が供給停止をちらつかせたのは今回が初めてではないが、今回の警告は圧力を大幅に高めたものであり、米国の軍事援助が危機にひんする可能性があることを示唆している。
米国以外の国々は過去1年間にイスラエルへの軍事援助を大幅に削減した一方で、米国は削減していない。
イスラエルに武器を供給している国は次の通りだ。
米国
米国はイスラエルに対する圧倒的に最大の武器供給国である。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の国際武器移転に関する報告書によると、2023年におけるイスラエルの武器輸入の69%は米国が占める。2番目に多かったのはドイツで30%、続いてイタリアが0.9%だった。英国、フランス、スペインなどはわずかだった。
報告書によると、米国から輸入された武器は「イスラエルのイスラム組織ハマスとイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する軍事行動で大きな役割を果たしてきた」。23年末には米国からイスラエルに数千発の誘導爆弾とミサイルが届けられたという。24年1月にはF35、F15戦闘機も送られた。
CNNの分析では、戦闘を通じて米国製兵器が使用された複数の事例が特定されている。この中には民間人が死亡した攻撃も含まれる。CNNは最近、レバノンの首都ベイルートでヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララ師が死亡したイスラエルの攻撃で米国製の2000ポンド(約900キロ)爆弾が使用された可能性があることを発見した。
米国務省によると、米国はイスラエルに財政援助も行っており、1948年以降、二国間資金として1300億ドル(約19兆5000億円)以上を提供している。両国は2019年、米国が毎年33億ドル、ミサイル防衛用にさらに5億ドルをイスラエルに提供することを約束する覚書に署名した。