レバノンの子ども４０万人避難、１００人死亡　「人道的大惨事」とユニセフ

（ＣＮＮ） レバノンで続く衝突のため、子ども約４０万人を含む１２０万人が避難を強いられている。ユニセフ（国連児童基金）のテッド・チャイバン事務局次長が１６日の声明で明らかにした。

国連の記者会見でチャイバン氏は、「自宅から避難を強いられた人のうち１９万人近くが、わずかばかりの安全を求め、その場しのぎでしかない公立学校などの避難所にいる。屋根と休憩場所を提供してくれる人のもとに身を寄せている人も数えきれない。海岸や道路しか選択肢がない人もいる」と語った。

レバノンの避難所を訪れたチャイバン氏は、「私は単なるユニセフ代表としてだけでなく、レバノンで今起きている人道的大惨事の証人としてここにいる」と強調した。

ユニセフによると、レバノンでは過去３週間の間に子ども１００人が死亡し、負傷した子どもは８００人を超えている。

「冬が近づいてだんだん寒くなっている。ベイルートはもうすぐ寒くなる。我々は寒さに備えて家族を支える準備をしなければならない」とチャイバン氏は話す。

中東では、避難を強いられて寒さのために命を落と子どもが後を絶たない。シリアでは２０２２年の厳しい寒波で子どもたちが死亡していた。