ガザ北部の住民、壊滅的状況に 2週間以上続く包囲で援助届かず
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区北部の住民が壊滅的な状況に追い込まれている。ジャバリヤ難民キャンプに住む男性は、イスラエル軍の激しい攻撃が続く中、自宅に数十人が閉じ込められた状態が2週間以上続いていると証言した。
大学教授のイムラン・ジャベルさんは、「包囲された」状態が17日間続いており、家族や5人の子どもと一緒に「非常に過酷な状況」にあると語った。
ジャベルさんの自宅がある500平方メートルの空間には、ほかにもイスラエルの攻撃で家を破壊された女性や子ども、高齢者など80人が身を寄せているという。
国連人権高等弁務官事務所は20日、パレスチナ人はただでさえ飢えに苦しみ、繰り返し避難を強いられていると指摘し、今月6日以来、イスラエル軍はガザ北部のパレスチナ人が生きていくことを不可能にしたと非難した。
「イスラエル軍は民間人全員に対してガザ北部からの退避を要求しながら、特にジャバリヤ難民キャンプ内外で容赦ない爆撃や攻撃を続けている」
国連人権高等弁務官事務所はそう述べ、ジャバリヤでは「攻撃で死ぬか、病気で死ぬかの二つしか選択肢がない。治療や病院や薬がなくて死ぬか、食料や水がなくて飢え死にするかのどちらかだ」と指摘する。
国連によると、軍事作戦が激化した結果、「大勢の民間人が死傷して、北部の住民に届く人道支援物資はほぼ皆無になった」
ジャベルさんによると、水蒸留ポンプを動かすために必要な燃料がガザ北部に届かないことから、イスラエルの今回の侵攻が始まって以来、約20日間、きれいな水を入手できない状態が続いている。
「私たちは小鳥や動物に与えていた水たまりの残り水を飲んでいる」。ジャベルさんは電話取材にそう語った。