ガザ北部の病院、絶望的な状況に 支援物資も患者の避難もイスラエル軍が阻止
(CNN) イスラエル軍が包囲し続けているパレスチナ自治区ガザ地区北部の病院が、24時間やまない爆撃のために絶望的な状況に陥っている。病院長によると、国連の支援団が阻止されて病院に到達できず、避難させようとした患者は足止めされた。
カマル・アドワン病院長のフッサム・アブ・サフィヤ医師は、ガザ北部で再びイスラエル軍の攻撃が始まり、同病院は「非常に、非常に困難な状況」にあると語った。CNNの取材に応じたサフィヤ医師の声は、背後で鳴り響く激しい爆発音のために途切れがちだった。
燃料や医療チーム、食料などの物資を届けてくれるはずだった国連の代表団は、通過が認められなかったという。
許可を得てガザ市へ避難させようとした患者13人は、「困難な出来事が続いている」という理由でイスラエル軍によって移送を阻まれた。
この患者と付き添いのスタッフや世界保健機関(WHO)の職員は「今、我々と一緒にこの病院にいる」とサフィヤ医師は言い、21日も再度移送を試みると説明した。
ガザ保健省によると、ガザ北部を攻撃しているイスラエル軍は、19日だけで少なくとも87人を殺害した。サフィヤ医師はこの攻撃について、がれきの下敷きになった行方不明者を含めると、死者は95人に達する可能性があるとした。