ATM爆破による現金強奪、ドイツが格好の標的にされる理由とは

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ATMの破壊に使われた爆発物=2023年11月21日、ドイツ・シュトゥットガルト/Bernd Weißbrod/picture alliance/Getty Images/File

ATMの破壊に使われた爆発物=2023年11月21日、ドイツ・シュトゥットガルト/Bernd Weißbrod/picture alliance/Getty Images/File

欧州の中でも特にドイツが狙われるのには訳がある。

ドイツは国内に5万1000台を超すATMがあり、オランダの5000台に比べてはるかに多い。今も決済には現金を使う人が多く、2023年は決済の半分で紙幣や硬貨が使われていた。

ドイツは位置的にも国境をまたいだ犯罪にとって理想的な場所にある。隣国オランダとは高速道路で結ばれていて、速度制限が適用されないこともある。

オランダはATMの減少に加え、強盗が発生すると紙幣を接着して使用できなくするシステムの導入といった防犯対策も進んでいる。

23年のBKAの報告によると、ドイツのATM強盗は05年から増加を続け、22年から23年にかけてはやや減少したものの、23年の発生件数は461件と、05年に統計を取り始めて以来、2番目に多かった。

ドイツの金融業界団体によると、各行は3億ユーロ以上を投じて対策の強化に乗り出している。しかし盗まれた現金を接着して使えなくするといった対策は、まだドイツでは承認されていない。

7月にはATM強盗に対する罰則が強化され、ナンシー・フェーザー内相は「ATMを爆破する者は、無関係な人命を危険にさらす」と強調した。「相手は非道な犯人と危険な爆弾だ。従って、そうした行為に対する罰則を強化しなければならない」

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