ロシア、ウクライナ東部の要衝セリドベを占領 ロシア国防省発表
キーウ(CNN) ロシア国防省は29日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシク南東の町セリドベを占領したと主張した。
ロシア軍はウクライナ東部で攻撃を続けており、占領地域を少しずつ拡大している。この一環としてロシアはここ数週間でセリドベに進軍していた。
セリドベはウクライナの防衛上、重要な集結地であり、ロシアのポクロウシクへの進軍を阻止するための主要な足場だった。
ウクライナ当局は、ロシアが支配下に置いたとする主張についてまだコメントしていない。
セリドベで戦闘中の第15国家親衛隊の報道官は27日、CNNに対し、1週間にわたって「複数の方向から絶え間なく攻撃を受けていた」と語った。
報道官によると、ロシアは非常に多くの兵力を動員して攻撃を続けており、前線のポクロウシク北部の予備役を投入してセリドベへの圧力を強めたという。
ただし、ロシア軍はこの町のインフラを破壊していない。報道官はロシア軍がセリドベを今後の自軍の足がかりとして確保しておくつもりだとの見方を示す。セリドベは大きな町で、多くの兵員を収容でき、装備を隠すことができるからだ。
ロシア国営タス通信が29日に公開した映像には、セリドベで軍隊がロシア国旗を掲げている様子が映っていると伝えられている。
ロシアは29日にかけてウクライナの複数の都市への空爆も続けた。
ハルキウ、クリビーリフ、首都キーウが攻撃を受け、ウクライナ全土で少なくとも9人が死亡、46人が負傷した。南部の港湾都市オデーサでは、黒海からロシアの戦闘機が発射したミサイルが迎撃され、落下した破片によって71歳の男性が死亡した。