メタノール混入酒で死亡か、豪女性の父親がラオス政府に訴え 「娘の死を無駄にしないで」

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ラオスを旅行中にメタノール中毒が疑われる事案で死亡したビアンカ・ジョーンズさん(左)と友人のホリー・ボウルズさん/Facebook

ラオスを旅行中にメタノール中毒が疑われる事案で死亡したビアンカ・ジョーンズさん(左)と友人のホリー・ボウルズさん/Facebook

(CNN) 東南アジアのラオスを旅行中にメタノール中毒で死亡したとみられる観光客が相次いでいる問題で、亡くなったオーストラリア人女性の父親がラオス政府に対し、全容解明と再発防止を訴えた。

ビアンカ・ジョーンズさん(19)はメタノール中毒が疑われる事案で死亡した外国人観光客6人のうちの一人。現場のラオス北部バンビエンはパックパッカーに人気の観光地となっている。

オーストラリア人の若者2人と英国人女性1人、米国人男性1人、デンマーク人2人の死亡を受け、欧米諸国は国民に、ラオスで有害物質が混入した酒を飲めば命に危険が及ぶ可能性があると警鐘を鳴らした。死者のほか、体調を崩した人もいるという。

ラオスはメディア統制の厳しい実態不透明な共産主義国家。観光客の死について1週間以上沈黙を続けた後に初めて声明を出したが、他の入院者の有無や被害者の国籍、中毒の規模など詳しい情報は依然乏しい。

CNN提携局ナインニュースによると、ビアンカさんの父親、マーク・ジョーンズさんはラオス政府に「こんなことが二度と起きないよう、今回の件の全容を解明してほしい」と訴え、「娘の死が他の人々を守る変化につながらずに終わることがあってはならない」と語った。

ビアンカさんは友人とラオスをバックパック旅行中、バンビエンで一夜を過ごした後に大きく体調を崩した。2人は最終的に隣国タイの別々の病院に搬送され、生死の境をさまよう重篤な状態が数日間続いた。

ビアンカさんの死は21日に公表され、友人のホリー・ボウルズさんも翌日亡くなった。

ナインニュースによると、ジョーンズさんは「娘は親友と一生ものの旅に出ていた」「生涯忘れられない思い出いっぱいの旅、数ある旅の最初の一つになるはずだった」とコメント。

「若者が旅に出て、一生ものの経験を安全に積めるようにすべきだ」とも語り、「美しい娘のことを永遠に惜しむだろう。彼女の死が無駄にならないことを願う」と言い添えた。

ラオスで亡くなった人の中には、英国人弁護士のシモーヌ・ホワイトさん(28)も含まれる。

ビアンカさんとボウルズさんの両親は娘たちの死を受け、メタノール中毒に関する意識啓発の一助とするため、クラウドファンディングサイト「ゴーファンドミー」にページを立ち上げた。メタノール中毒について「往々にして予告なしに人生を奪う、目立たないが致命的なリスク」と形容している。

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